ササニシキ

ササニシキ-田伝むしが考える“日本らしいお米”-

田伝むしが育てている「うるち米」は「ササニシキ」のみ。
木村代表曰く「これ以上のお米はない」というくらいササニシキに惚れ込んでいます。

12030384_508897179270012_3688170772419256777_o ササニシキの食べるときの特徴は、1.懐かしさを感じるような炊き上がりのごはんの香り、2.噛むほどにうま味で出て、おかずと一緒に食べるとおかずの味を引き立てる「名脇役な主食」、3.粘りが少ないから飽きずに食べられ、炊きたてはもちろん冷めても(冷めた方が!?)美味しい、こういった点が主に挙げられます。

ササニシキは「うるち系のうるち米」と言われ、日本で古くから食べられてきたうるち米の系統です。これと比較してコシヒカリやコシヒカリの流れをくむお米はもち米の特徴も持っている「もち系のうるち米」です。食べ比べてみると香り・粘り・甘さなどに違いがあることがわかります。
ササニシキを炊いたときに「懐かしいごはんの香りがする」という感想を聞くのは他のお米と違う特徴を持っているからではないかと思います。また、粘りが少なく飽きずに食べられること、素材やおかずの味を引き立たせる点などは「和」にぴったりだと感じます。

日本食を代表するお寿司の「しゃり」に好んで使われたのもササニシキです。口に入れた瞬間ほろっと広がり、米は主張せずネタの味を引き立たせます。魚介類と相性が良く、素材の味を活かす日本料理に合うお米と言えそうです。
冷めた時に美味しいこともササニシキが日本人に愛された理由ではないでしょうか。おにぎりやお弁当のご飯が美味しいことは幸せです。また、炊飯器ではなく「おひつ」を使ったとき、電子レンジがないときには冷や飯が美味しいことは嬉しい要素です。

栽培面では少ない肥料で育つことが特徴です。化学合成肥料を使わない栽培方法では地力=土が持っている栄養素や微生物に分解されて緩やかに働く有機質肥料が栄養源になるので、人の手で投入する肥料が少なくて済み、自然の物質循環の中から栄養を吸収して育つことができることは強みになります。
裏を返すと環境の変化に敏感で、倒れやすく、夏の寒さにも暑さにも弱く、病気にかかりやすいという面があります。このため苗作りの頃から根張りを意識した丈夫な苗作りをして、田んぼでは稲の一株一株が太く大きく育つように植えています。

田伝むしが目指す「人も自然も健康になるお米作り」や、これから必要になってくるであろう持続性や多様性のある農業にはササニシキが向いているのではないかと考えています。
これまで長く続いてきた日本のお米作りをこれからも続けていくために、そしてお米を食べる皆さんに届けるために、田伝むしはササニシキを作り続けていきます。
2016-10-04 | Posted in ササニシキNo Comments » 

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